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2011-04-30

昔のコンペそして、コンペについて

ホームページの作成にいろいろと昔のデータを発掘してたら、いろいろと懐かしいものがでてきました。
その中の一つは、日本建築学会の設計競技で一応優秀賞までいった「建築の転生・都市の転生」っていうコンペ。質疑応答で一言コメントを間違えていなければ、たぶんもっと上に行ったかも・・・なんていうのは強烈なうぬぼれかもしれませんが。。


テーマは東京の木造密集地域をいかに生まれ変わらせるか??っていうもの。老朽化した家々の作り出すラインに線上の公共スペースを作って、家々の骨組みだけを残しながら、多目的に使えるスペースや水を噴射するチューブみたいな「水の防壁」を作って、災害時への供えにする・・・みたいな案だったような。けっこうがんばりました。

「コンペ」に関して言うと、最近「建築家との家づくり」的なWEBサイトで開催されていた建築家コンペが相次いで廃止になっているようです。今後は作品を提出させるんじゃなく、家作りを考えている人と建築家が直接やりとりをして進めていくのだそうで。。

そもそも、個人住宅という規模のものに「コンペ」というシステムを当てはめていたこと事態に若干の無理は感じていたのですが、やはりこういうことになってきましたね。

コンペというのは、営業活動と言うよりも、若干ギャンブルみたいなもの。設計事務所や建築家の負う負担はけっこうなものです。いわゆるスーパーゼネコンにいた時代は、ぼくもコンペはいやと言うほどやりましたが、やはり案件の金額自体が大きく、会社の体力もあり、価格的に厳しいような制約があったり提案内容であったとしても、現場でなんとかコスト調整ができる。

でも個人住宅のコンペともなると、そもそも案件そのものも搾り出すほどお金の余裕も無く、提案する側の余力も企業と比べると弱い。それで、本当に実現するかも微妙・・・ときていると、いつまでも存続することができないモデルであることは、なんとなく多くの人が感じていたんじゃないでしょうか。

それでも、建築家との家作りというものを多少なりともプロモーションする結果になったんだとしたら、それはそれで一つの役目は果たしたわけで。もうその役割を終えたということなのかもしれませんね。これから先、どういう形が主流になっていくんだろう。。。

アイデアコンペというものは社会のイマジネーションを換気していく点でこれからも存続していくと思いますが、実施の、特に住宅のコンペというものが果たした役割とはいったいなんだったのかと・・・そんなことを考えてしまった今日この頃でした。。

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