クライアントは団塊リタイア世代のご夫婦で、最大のご希望は「リビング・ダイニングを広く見せたい」ということ。
クライアントの管理が良いので、住宅の状態は築年数に比べると比較的良く、1階のL・D・Kを中心としたパブリックな部分の全面改装というのが、改修の範囲になりました。
長年使い続けてきた家具や照明器具も引き続き使い続けたいというご希望だったので、空間の雰囲気もそれを前提とした形でのイメージとなりました。
とりあえず、BeforとAfterを見てみましょう。部分的な写真ですが・・・。
まずはBefor。。
お次はAfter。。
ダイニングとキッチンの間の壁を取り払い、キッチンはペニンシュラ型のオープンタイプに変えました。
下の図面を見ると、全体がわかりやすいでしょうか・・・。左がBefore、右がAfterです。
ガスコンロはシンクと分離型にして、冷蔵庫と一緒にAfterの写真右手の壁に隠れている形になります。空間の広さを満喫するために、今回は文字通り壁を取り払っています。
左のBeforeの図面のオレンジで表記してあるところが構造上必要な壁で、それ以外は間仕切りの壁(構造には直接関係が無い)です。構造上必要な壁の制約の中で、いかに空間の雰囲気をできるだけ抜本的に変えるのか??というのがテーマでした。
さらに、大きな問題になるのは収納です。キッチンがオープンなものであればある程、機能的で使いやすく、容量がある収納が用意されていないと、めざしていた空間の雰囲気が出ません。自然とものがあふれかえってしまうのなら、意味がないですよね。
そこで、この計画ではあまり有効に使っておられなかったキッチン左手のユーティリティをキッチンと連続させ、大きな食器置き場・パントリー空間としました。流し台から少し移動するだけで手が届く位置に収納があるという、これまでの家事動線の距離関係をできるだけ保存するという形です。
介護が必要になったおばあちゃまのために、WCの大きさにもゆとりをもたせています。
大きな規模のリフォームではありませんが、クライアントからは希望通りの空間になったと、ご好評をいただいています。ちなみに、ペニンシュラで両側から使えるキッチンにするとご主人が家事をやってくれるかも・・・という奥さんの淡い期待は、今のところ裏切られているそうです。
やはり、そこまでは建築では変えることができないよう・・・ですね。
当事務所はリフォームも得意としているので、ご相談だけでもお気軽にお問合せください。
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