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2011-05-09

金沢21世紀美術館

GWに金沢に行ってきました。
目的の一つは21世紀美術館。遅ればせながら行って参りました。

設計された建築家には学生時代に授業で教えていただいたこともあり、開館当初から是非足を運んでみたかったのですが、なかなか機会が無く、ようやく念願がかないました。

この美術館のおもしろさを一言で言うと、「バラバラにしていること」ではないかと思います。展示品一つ一つや企画内容も素晴らしい現代美術でおもしろいのですが、建築の構成が何よりも斬新なところなんですね。



大きな円の中に展示室の「箱」や中庭が散在して、来館者はそれを縫うように内部を歩き回ります。展示空間が錯綜することで美術との出会い方がとても新鮮なものになりますし、「大きな丸の中の展示室や中庭ではない空間=余った空間」がロビーになったり、さまざまな使われ方をしていて、「図と地」の関係がとてもおもしろい構成になっています。

日本の美術館の中では間違いなく必見の一つであると思います。
一方では、バラバラな展示室を結び合わせて展示会が行われるので来館者にとって動線が若干わかりにくい点や、細かいところのディテールの質がちょっと首をかしげてしまうような部分があったりと、完成度という点で少しボロが見えてしまう点も数点・・・。著名建築なんだからトイレの汚垂石くらいはつけようよ・・・と、ちょっと保守的なのか、ぼくなんかはそう思ってしまいます。

他にもところどころ、ここはこの材料でいいの?という部分があったりしますが、計画内容や建物の構成のおもしろさや全体の作り方としては素晴らしかったと思います。細かいところが気になってしまったのは、名作である分、建築を志す若者が10年、20年後に足を運んだときに感動や教示を与えるような建物であってほしい・・・という願いの裏返しなんだと思います。

金沢に行かれる際には、是非足を運んでみてください。。

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