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2011-02-27

久々の物件訪問

昨日は前職の設計事務所で担当したクライアントご夫婦に夕食に招かれ、妻と共に小岩のお宅に伺いました。
川沿いの風景を気に入って購入された土地でしたので、寝室のバルコニーからも時折船も行き交う川辺の風景を楽しめます。竣工時には見えなかったスカイツリーも、はっきり識別できるようになりました。見えますかね??


竣工後のがらんとした状態の空間もそれはそれで美しいものですが、やはり1年くらい人が住んで時が経過すると、段々と「家」になってきたなという感じがしてきます。


人それぞれかもしれませんが、ぼくの場合「家ができてから」のクライアントとの交流から、いつもいろいろな事を気づかされます。
この日も、ご主人と焼酎を酌み交わしながら、設計や工事を進めていた時には垣間見られなかったような、ご主人のさまざまな一面、人間としての幅、人生経験などがどんどん出てきて、話がはずみました。

設計作業をしている時に、もっとこういうクライアントの側面を知っていたら、出来上がるプランも違ってきたかもしれない・・・と、しみじみと感じます。もちろん、設計をしている時は自分なりにクライアントのバックグラウンドや考え方、人となりを汲み取って理解しようと必死になっているのですが、それでもまだ汲み取りきれないものがまだたくさんあったのだなあ・・・とつくづく感じます。そのへんはもっと年齢と経験を重ねて場数を踏んでいけば今よりも上手になっていくのかもしれないのですが。。。「建築家とクライアント」という関係が出来上がってしまっている家作りの初期の段階では、なんだかお互いに自分を十分に出しきれない・・・なんて言うか、自分たちの関係を型にはめてしまっているような部分って、もしかしたらあるのかもしれませんね。

クライアントは皆さん「家作りが初めて」という方がほとんどですから、やはり建築家である我々が、クライアントと短期間にすごく深い理解や信頼感を醸成する努力をもっともっと払っていかないといけないな・・・とつくづく感じます。もちろん、これは突き詰めても突き詰めても、きっと永遠の課題として残りそうな問題ではありますが。。。

クライアントと深い相互理解の元に、本当に「ジャストフィット」する、楽しい家づくりを目指していこうと。あらためて感じます。同時に、クライアントの皆さんと完成後の家での時間も楽しめるという点で、建築家っていうのは、本当に幸せな職能だなと。なんだか幸せな気分になった一日でした。

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